2013年6月15日土曜日

電装システムの瞬時電圧低下


昨年度の大会では、SALESIOの電装システムの低圧電源系(12[V])の不具合をいくつか確認しました。

その内の一つに、モータ用サーキットブレーカの投入時に、計測器がリセット(再起動)される問題がありました。

これのメカニズムとしては、
ブレーカ投入時にモータコントローラ内の平滑コンデンサに充電を行うため瞬間的にに大きな電流が流れ、瞬時電圧低下が発生します。
計測器は電圧低下による誤動作防止のためリセット(再起動)をしかけるのだと考えています。


詳しく原因を探るため、今日はSALESIOを使い瞬時電圧低下のデータを採取しました。

電装システムの瞬時電圧低下現象のデータ採取
デジタルオシロスコープのシングルトリガーでブレーカ投入時の電圧を測定したところ、
低電圧電源系(12[V])の電圧は約10[msec]の間、12[V]を下回っている事を確認しました。
しかし、問題となっていた計測器のリセットは一度も確認できませんでした。


今日の校内は涼しかったためリセットされないという結果になったと思いますが、
実際レースになると気温が上昇し、配線の抵抗値が増えることによってさらに電圧が低下すると考えられます。


対策としては、
計測器のバックアップ電源や平滑キャパシタの追加、モータコントローラのコンデンサのプリチャージスイッチによる充電電流低減などを考えています。
直列リアクトルも有効ではないかと考えています。


この問題に関して、ほかのチームや電気自動車ではどのような対策が講じられているのかが気になります。

4EE 浅野